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年明け早々の日経平均株価は、昨年終値比169円18銭高の1万0398円10銭と急反発。昨年5月14日以来、7カ月半ぶりの高値で取引を終えました。
市場では「今年の株高を期待できる上昇となった」(大手証券)などなど、世界全体の景気回復を期待する声があちこちであがってます。
そして、ここぞとばかりに大手金融機関の経済アナリスト達が、2011年の株価予測を打ち出してました。
大体相場は、年末頃までには1万2000円~1万4000円程度まで上がると・・・。

これが、夏までの予想だったら当っているかもしれません。朝倉慶さんなどの一部の本物経済アナリスト達は、年の前半は景気回復ムードで世界中で株価も上昇する可能性があると予想しています。

しかし、朝倉さんはそれも所詮は幻で、景気回復ムードから一転、今年の後半からは驚異的なインフレが世界中を襲ってくると予想しています。
それもそのはずです。リーマンショックによる金融危機を、ここ2年間お金を無尽蔵に刷り続けて誤摩化してきたのですから。

この市場に溢れてしまったマネーは、現在までに新興国へとどんどん投資されていってます。先進国で刷ったお金が、新興国に流れているのです。
日本やアメリカなどの先進国は株価だけが上がっている異常事態で、新卒問題や失業者問題で実体経済はひどい状態ですが、新興国は実体経済もとても景気が良いです。特にアジアの経済成長は凄まじいスピードです。中国を筆頭とした、インドやインドネシア諸国は、戦後の日本のように一気に経済発展を突き進んでいます。

それでは新興国が発展すると、なぜインフレになるか?
これは、単純に資源を使う人口が増えて資源不足に世界中がなるからです。

中国は13億人、インドは11億人、インドネシア諸国で6億人ほどの合わせて30億人がここ数年で驚異的な消費者に変貌しているのです。

世界人口約70億人を7人家族と例えるなら、今までが夫婦と大学生の子供2人と赤ちゃん3人の家族だったのが、突如数年で赤ちゃんが大学生の子供3人に急成長してしまったようなものです。5人の大学生を養う・・・。
食べる量も急増するし、出かけたり物を買ったりとあらゆる消費が何倍も増えます。当然消費をするからには、食糧や原料の生産、非鉄金属やエネルギーなどの資源がどんどん必要になります。

でも、実は世界には、この30億人を養うほどの資源はもうないのです。臨界地点はもう目の前まで来ており、穀物価格の高騰からもインフレの予兆が出て来ています。
やがて、需要と供給のバランスが大幅に崩れた時に悪性ハイパーインフレが起きます。お金の価値が崩壊するのです。その時こそ金融危機の本番。世界中の債券が暴落し、国家破綻があちこちの国で起きます。そして食糧危機、生活恐慌へと突入です。

そして、その波はこの債券大国である日本にもいつかやってきます。ある日に突然と・・・。

国家破綻直前になると、国はあらゆる手段を使って国民から財産を吸収しようと考えます。まずは消費税などの引き上げ。
そして、究極の手段は『財産税』の導入。

『財産税』とは、名前のとおり、国民のあらゆる財産に驚くほどの税率をかけて国が没収するファイナルウエポンです。まず、ある日に突然預金が封鎖されます。そして金持ちほど悲劇的な税率で財産を没収されます。

(参考まで)       
10万円超~11万円以下 25%
11万円超~12万円以下 30%
12万円超~13万円以下 35%
13万円超~15万円以下 40%
15万円超~17万円以下 45%
17万円超~20万円以下 50%
20万円超~30万円以下 55%
30万円超~50万円以下 60%
50万円超~100万円以下 65%
100万円超~150万円以下 70%
150万円超~300万円以下 75%
300万円超~500万円以下 80%
500万円超~1,500万円以下 85%
1,500万円超 90%

今のところ、これが導入されたら資産を守る手法はないに等しいです。
「桃太郎電鉄」というスゴロクゲームをやったことのある人はご存知かと思いますが、たまに「スリの銀次」という最悪のキャラに出くわすときがあります。「スリの銀次」はそのキャラクターのお金の25%~100%盗んで去っているキャラです。このキャラに出くわしてダメージが大きいのは当然お金持ちの人です。なぜなら定額ではなく定率(%)でお金を盗んでいくので。

『財産税』はまさに「スリの銀次」です。
1500万円超の資産を持っている人は、いくら資産を持っていようとすべて10分の1になってしまいます。
1500万の人なら1350万のマイナスですが、1億5000万の人なら1億3500万のマイナスです。お金持ちほど痛い法律ですね(まぁ、そういった意味では今まで貯金と無縁だった僕には痛くも何ともない法律ですが・・・)。

でも、さすがにこれはないだろうと思ってましたが、最近の朝倉慶さんのレポートでは『財産税』の準備が着々と進んでいることを危惧しています。どうやら消えた年金からすべてが始まっていたようですね。
当時の情報は少ないですが、実は1946年に実際に日本でも預金封鎖と財産税の導入がされてます。
国は平気で国民を騙し、裏切ります。今後も表のニュースだけに騙されないように、注意が必要ですね。

ただ、資産を守ることも大事ですが、一番大切なのは例え資産を失っても、その状況の中でお金に対してどのように向き合えるかだと思います。今までの拝金主義のままでは「お金(資産)がなくなる→絶望」のままで、その後の思考も行動もストップしてしまいます。それを「お金(資産)がなくなる→じゃあ、どうするか?」というように、新しい一歩を踏み出していく考え方が必要であると思います。
それを今のうちから出来ないと、経済の崩壊とともに「お金」という資産だけでなく「自分」という最大の資産もが崩壊していくかもしれません。


以下は『”超プロ”K氏の金融講座-朝倉 慶-』より転載
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迫りくる大増税


 大増税時代が迫っています。ゆっくりと確実に、そしてある地点から加速度を持って事は起きるでしょう。消費税10%などというお題目が現在しきりに議論になりつつありますが、10%どころか議論を通り越して20%、30%、そしてそれでも足りず財産税、と一気に驚くような展開が待っているかもしれません。

 日本の国家破綻はいつやってくるか? 展開は突如ドラスティックになっていくに違いありません。為政者(政治を行う者)というものは巧妙に気づかれることなく、仕掛けを作っていくのです。気づいたときはもう遅い、我々は知らぬうちに国家の完全管理のもと、個人個人の財産も全て把握されてしまう、そして国家の一大事のもと、全てをささげる形に持っていかれることでしょう。その仕掛けは始まってきています。我々が自ら望んで、国家管理のもとに入るように巧妙にシナリオは進んでいるのです。

「消えた年金問題」から「国民番号制」への巧妙な流れが仕組まれている!?
 「消えた年金を取り戻せ!」最近は年金問題も下火になりましたが、この消えた年金問題は一向に解決できません。そもそも資料も多くは残っていないし、複雑すぎて国民一人一人確認するなどという作業はとてもやり切れるものではないでしょう。何しろ1億人以上の国民を名寄せし確認するというのではとても手に負える作業ではありません。年金が消えた人達の怒りは収まらないし、どこに何をぶつけたらいいのか? まことに日本国、並びに行政というのはいい加減と思ってもどうしようもない気分でしょう。
 そしてこのような問題を二度と起こさないためには、完全なる年金記録の把握、今後からでも完全な照合が必要になるわけで、そのためには、どうしても国民番号制が必要というわけです。消えた年金問題なども早くから国民番号制にしてしっかり個人、個人を記録できる状態にしていれば起こらなかったはずなのです。整備の不備が問題を起こしました、今後はこの整備の不備を改善して、二度と消えた年金のような国民を愚弄するようなことを起こしてはならない、ということです。こうして、国民番号制は日本国民の総意として法案化される日が近づいてくるのです。
 国家や行政というのは常にそうなのですが、ある重大事件が起こる → 国民が政府を非難する → 規制を強化する、という流れが始まるのです。
 「政府は何をやっている!」という国民の怒りに乗じて為政者は積年の課題を達成させるのです。2001年、9.11のテロが起きました、米国では「ブッシュ政権は何をやっている!」という怒りに包まれたのです。そしてブッシュ政権は国民の安全を守る、テロを未然に防ぐという命題のもと、一気に国家統制を強めたのです。今では米国に入国するのも大変な作業です。テロを契機にプライバシーは無視され、人々を監視する体制が整えられたのです。
 皮肉ですが、日本の年金問題も同じような効果をもたらしました。実際問題、消えた年金問題のような不祥事を起こさないためには国民番号制のような仕組みが必要だということです。一昔前ならば、国民番号制などと言えば、全政党は反対、プライバシーの侵害ということで世論の激しい非難に合っていたのに、今では誰も反対しません。

 12月3日の報道によれば、政府は来年夏をめどに、社会保障・税番号大綱を策定、現在の住基ネット番号の活用を軸に検討して来年秋以降の国会に法案提出予定です。国民番号制の導入です。いよいよ日本国でも国家による国民の管理、統制強化は始まるのです。

「国民番号制」の真の狙いとは?
 この本当の狙いは何か? ズバリ、国家破綻を想定した国民財産の管理、把握にあるのではないでしょうか! 来年度の予算案ができました。税収は今年より増えるとは言え40兆円、新規国債発行額は今年と同じく44兆円で、2年続きで税収を国債発行額が上回るのです。そして支出は相変わらず92兆円、累積の国家の借金は1,000兆円と言われているのです。持続不能と思いながらも酷い混乱も起こらず、もう何十年も平穏な時期が続いています。しかし常識で判断すればわかりますが、このような財政状況が持続可能なわけがないのです。今、あたかも消費税を上げれば国家財政は健全化していくという見方もありますが、借金の額を考えてください。また私が指摘しているような債券が暴落して金利高騰となったらどうなるのか? 暴落と言わずとも景気の巡航速度と言われる金利が5%になれば日本の場合は、年間の金利負担だけで50兆円、40兆円の税収では金利も払えません。どうやって1,000兆円返すのです? 幾ら消費税を上げたところで焼石に水です。
 大きな声では言いませんが、この日本国の“国家破綻”ということは、極秘にシュミレーションされていないわけはない! そしてその時はどうするか? 消費税の大増税はもちろんですが、とてもそれだけでは足りない。当然、財産税ということも考えなくてはなりません。金融崩壊、資本市場の大混乱、はたまた大地震などの天災、今の情勢はいつこのような非常事態が訪れるかわかりません、まさにその時は政府は何でもありです。国家存続のためであれば、国家は何でもやっても許されるのです。そしてそうなれば国家は徴税権をフルに活用するに違いありません。国家が消えれば何の個人かということです。

 ですから今、矢継ぎ早に体制を整えるべく、一気に国民番号制の導入を急いできたと考える方がいいでしょう。また同時に、金(ゴールド)などの売却益にも申告を義務づける体制も整えてきたのです。政府は来年度税制改正で、投資家が金地金を売却した際の支払い調書制度の創立を盛り込む予定です。金(ゴールド)やプラチナの地金売却の実績を支払い調書として提出するよう地銀商に義務つけるということです。売却による利益を税務署に把握させるという方針です。現在の案では一回の売却が200万円以上が対象の予定です。
 国民番号制の導入も金(ゴールド)の売却益の申告も、一連の流れは一本の糸でつながっていると言えるでしょう。国家破綻に備えた税徴収、そして来るべき混乱期に向けて国家による強力な国民管理の準備を整えつつあるのです。
 今から65年前、1946年、日本政府は突如、何の前触れもなく預金封鎖を断行、一気に国民の財産は没収されたのです。このような政策の断行に前触れはありません。噂でもたとうものなら誰でも預金を引き出してしまうからです。行われるのはある日、突然です。
 2011年、日本株は上昇、また世界の株式市場も上昇して一時的に好景気ムードが広がることでしょう。楽観的なムードに日本全体が包まれるときが来るかもしれません。しかし日本という国は借金が膨大過ぎるのです。好景気、それによる金利の上昇を受け入れることはできません。金利が払えないからです。その上債券が暴落して金融システムが破壊されるからです。しかし大きな時代のうねりを避けることはできません。来るべき日はくるのです。2012年、膨大な借金とこれから襲ってくるインフレが日本を驚くような苦難に直面させることでしょう。その時、国家が何を仕掛けてくるのか? しっかりと知っておく必要があるのです。