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※左は雑草が生い茂る休耕地で右が過去の除草剤の影響による不毛の畑

 以前の記事でも少しお伝えしましたが、自分達が現在手がけている畑は過去に大量に除草剤がまかれた畑です。上記の写真で見ても分かるように、隣の休耕地(写真左)では春になるにつれてタンポポを中心に尋常ではないほどの雑草が生い茂っているのに対して、我が畑(写真右)は今になっても雑草どころか草木一本も生えてこない不毛地帯です。

それは、地元のベテランの自然農専門家の人が現地を見て「この状態の土壌で自然農で発芽が難しいニンジンの芽が出たら奇跡だ」と仰るほどです。一度汚染されてしまった土壌を自然農が問題なくできるほどまで改善するには少なくとも数年、長くなると10年近くもかかるようです。

しかし、自然農が今後大事になってくるのは当然であっても、現在の汚染土壌だらけの日本においては、そんな悠長な時間はないと思っています。

放射能をはじめ、どんなに農薬や除草剤、化学肥料で汚染された土壌であったとしても、遅くとも翌年、早ければ初年度から現代農法と同等、もしくはそれ以上の成果(安全で高収量、高品質の作物の生産)を出せる自然農法を確立しないといけないと思います。それもどんな素人がやっても、プロを越せるほどの成果が出せる農法です。

その背景には、これから先、経済やエネルギーにおける危機が世界規模で発生してくると、海外からの食料輸入がストップすることになる危険性だけでなく、現在の石油に依存している日本の農業システム(機械中心で農薬、化学肥料を使用の現代農法)は完全に使えなくなり、自国で食料を生産するためには完全に自然農に頼らざるを得ない状況が訪れる可能性があるからです。

そうなると、すっかり楽をすることに慣れてしまった超高齢化産業である現代の農家は完全にお手上げ状態となるので、今後は土にも一切触れて来なかった若者や中年層の農業素人達が、自分達の分、さらには周囲、地域の人々の食料を生産せざるを得ない状況となります。

そんな緊急事態において、安全でみんなに行き渡るほどの大量の作物を生産するのに数年もかかるとなると、その間に飢えてしまうか食料争奪戦の醜い争いが日本各地で発生してしまいます。

だから、繰り返しになりますが、どこでも簡単で誰でも成果の出る自然農法の確立が急務となっており、そこで我々は培養によって低コストで大量生産のできる自然微生物農法(フリーエネルギーを発生させる微生物の発酵液を利用)を今年から研究・実践しております。

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※マルチを使ったニンジンの畝(うね)にびっしりと芽が出た

 さて、前置きが長くなりましたが、その発酵液(土壌改良用)を先月にバラまいたおかげもあってか、先週末あたりより、なんと不毛地帯の我が畑に見事ニンジンの芽が出て来ました。

それも発芽率が非常に悪いと言われるニンジンですが、かなり大量に種をまいたにも関わらず、ほぼ100%に近いすべての種から芽が出ています。あと、一緒にまいたダイコンもばっちり芽が出てました。

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※マルチを使っていない畝のニンジンの芽

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※こちらはダイコンの芽

 やったことは、本当に発酵液をまいただけなので、実際のところ「何もしなくても普通にこれだけ発芽するのでは?」と疑ってしまうほど楽な農法です。ただ、一応地元のプロが「発芽するのは間違いなく難しい」と仰っていたので、何もしなかったらやはり別の結果になっていたかと思います。

でも、とりあえず最初の難関である発芽はクリアしたものの、ここからが本番なので気を抜かずに一生懸命育て上げていきたいと思います。

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※鹿や猿、猪までもがやってくる

なにせ、この畑の裏はすぐ山となっており、この地域は動物による畑の被害があとを経たないエリアとして有名です(写真は畑のあちこちにある動物の足跡)。せっかく出て来た芽や出来上がった作物が食べられてしまうリスクが非常に高いので、これから先は動物の侵入にも注意していかなければいけません。

しかし、多くの農家が頭を抱えるこの動物被害ですが、実はこれに対応するための専用の発酵液も存在しています。作物や人間には一切無害で、動物が苦手で避ける薬草を複数混ぜた特殊な発酵液であり、原料はあるので、それをこれから大量に培養する予定です。

ただ、あくまでも動物とは畑をやりながらも共生する目的があるので、動物には動物用の食料置き場を別途作っておく必要もあるとは思っています。でも、それは根本解決ではなく、本来ならば「なぜ、動物が山を下りてまで畑の作物を食べているのか?」をもっとしっかりと考えなくてはいけないんでしょうけどね…。

これは、単純に動物達が一度甘い汁を知ってしまって楽を覚えてしまった影響もあるとは思いますが、その状態すら作ってしまった根本には、恐らく山が死んでいて自然の循環が出来なくなってしまったことが大きな原因だと思います。

最近の山々は、木と木の感覚も狭く、木同士すら共存ではなく競争しあっているので、山全体のあらゆる生態系のバランスが崩れているように思えます。本来であれば、その地域に住む住民が山の手入れもしなければいけないのでしょうが、ここ河口湖でいえば観光業ですべてが成り立ってしまっているので、現在に至っては山に入ってまでそういった活動をしている人はほとんどいないようです。

動物による畑の被害を根本的に解決するには、まず山を元の状態に戻さないといけませんね。これは、これから先の日本、さらには人類の大きな課題にもなってくると思います。

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※土壌改良用発酵液を培養中

 ちなみにこれが、微生物の発酵液を培養している現場です。大人が3、4人は入れそうなほどのお風呂のような巨大なタンクで培養をしています。今は必要ないですが、動物被害とは別に雑草を抑制する発酵液もあるので、それも近いうちに大量生産する予定です。

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※微生物の力を最大限に引き出し作物を巨大化させるピラミッド堆肥

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※練り上げた後は乾燥させる

 また、こちらは以前にも紹介した「ピラミッド堆肥」という魔法の堆肥です。この堆肥を使って作物を育てると、どれも巨大化して高品質(栄養価が高い)になります。

これは先週に10種類以上の自然の材料をミキサーを使って混ぜ合わせて初めて生産をしました。

出来上がった堆肥を手に持ってみましたが、正直、恐ろしいほどのエネルギーの高さに驚きました。手からなくなったあとも、しばらくの間手がピリピリと熱くなっていました。これも知花先生の叡智を利用したフリーエネルギー理論で出来上がっています。この堆肥を砂風呂のように使って人間が埋もれたら、本当に死人でも生き返るのでは?と思ってしまうほどの高エネルギーです。

次回のたね蒔きより、この堆肥を使ってどれだけ作物に変化があるのか実験してみようと思いますので、これはとても楽しみです。

これも実験がうまくいって、今後に大量に生産が出来るようになりましたら、なるべく安価で一般でも販売しようと思いますので、自然農で作物の出来が悪い方は、是非とも楽しみしておいて下さい。もちろん初めて農業にチャレンジする方もね。

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※薬草全身バイオシャンプーの詰替えタイプの試作品

 最後に余談ではありますが、同じように微生物を発酵させて作った大人気商品の「薬草全身バイオシャンプー」ですが、現在リピーターが大変増えておりますので、製造元にお願いして「詰替えタイプ」を開発してもらっています。エコになりますし、価格も少し下がるのも嬉しいかと思いますが、出来上がるまでは、今しばらくお待ち下さいませ。