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※9月8日札幌セミナーで“うさぶろうさん”と

 さて、先日は初の北海道でのセミナーを開催させて頂きました。北海道という磁場もとても素晴らしかったですし、お借りした会場「響きの杜クリニック」さんの磁場も最高で、また何よりも北海道の人々が本当に温かく純粋な方が多くて、個人的には、とても充実した時間を過ごさせて頂きました。ご参加頂いた方々、会場や運営スタッフの皆様、本当にありがとうございました。

今回はセミナー参加者の数よりキャンセル待ちの人達の数の方が多くなってしまうという予想以上の反響もあり、参加できない方も多数いたようで大変失礼しました。

そのお詫びというわけではないのですが、また来月に北海道へと行く予定ができました。

10月21日に旭川(予定)でヘンプ関係のセミナーが企画がされており、その講師の一人として舞台に上がる予定です。また翌日の22日には、再び札幌の地になりますが、各界でご活躍されている講師の人々の合同セミナーがあり、そこで講演はしませんが、ゲストとしてご紹介頂くことにもなりました。

いずれも急遽な展開での話ですが、詳細が決まったら近日中にお知らせ致しますので、是非とも前回ご参加頂いた方々も、また参加できなかった方々もお時間の都合が合えばお越し頂けたらと思います。

特にヘンプにおいては、現在北海道では自治体を含めて急速に話が進み始めており、これはひょっとすると北海道からヘンプの封印が一気に解かれる可能性も高まってきているので、このタイミングを逃さずに良い流れに乗っていけたらと思います。

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また、今は北海道に限らずに日本全国各地でヘンプ栽培を志す人が増えて来ていると思いますが、まず今の段階で必要になってくるのは、自分が栽培したい土地でのヘンプの歴史を知ることであり、特に実際にヘンプを栽培していた土地であったかどうかは、非常に重要なポイントであると思います。

日本の今の法律上では「未成年である」「刑に服役している」「大麻中毒者」の1つにでも該当するとヘンプ栽培はできないのですが、これは普通に考えたら“成人であれば国民の誰にでもヘンプを栽培する権利がある”ことになります。

つまり、本来は誰にでも栽培免許を取得出来る権利があるのに、実際は免許が取れないというのは、冷静に考えたら誰が見てもおかしな状況なのですが、逆に申請されたら誰にでも栽培できる資格であるだけに、免許を出す県の薬務課は、下手に1人でも免許を出してしまったら、後から申請された人々に断る理由がなくなってしまうので非常に慎重になっています。

そのため、免許の申請を出しても、種の確保や栽培後の事業の見通し、セキュリティの確立だけでなく、「なぜココで栽培をしたいのか?」という点も重点的に問われると聞きます。

これだけヘンプの関心が高まっている時代なので、種の確保や事業化、さらにセキュリティについてもやろうと思えば様々な協力もあり、それらに対応するのは決して不可能ではなくなってきているのですが、そうなってくると「なぜココで栽培をしたいのか?」ということが申請を却下するポイントになり、明確な理由がないとここから話が進まなくなるようです。

そのため、これを突破するためには、何か1つでも「ココでヘンプを栽培する理由」があることが必要になり、そうすると「過去に栽培をしていた実績」というのが重要になってきます。

ということで、ここ山梨でもヘンプ栽培の過去の実績などを調べていると、どうやら現在拠点のある山梨県北杜市(旧:北巨摩郡)も東山梨郡(現在の山梨市、甲州市、笛吹市)に次いでヘンプ栽培が盛んだった場所だったようです。

そこで「実際にヘンプ栽培に関わっていた人はいないのか?」と色々な人に声をかけていたのですが、さすがに戦前の時代、それも、この地域でヘンプを栽培していたのは今から80年以上も前のことであり、なかなか生ける証人という人には出会えませんでした。

ところが先日、ひょんなご縁から「彼はヘンプを栽培していた記憶があるらしい」という方が知人を通じて現れ、早速本日にその方にお会いしてきました。

もう90歳にもなる地元の大地主の男性でしたが、結果的に直接にヘンプ栽培に関わっていたのではなく、子どもの頃に実家の畑の一部で自家用に栽培されていた作物の中にヘンプがあったのを少し覚えていたようで、それでも実際にヘンプを水に浸けて柔らかくし、そこから皮むきをした記憶など、収穫後にやった作業のお手伝いなどは詳細を記憶されておりました。

「そんなことで何もお役に立てずに申し訳ございません」と頭を下げられましたが、大切なのは、この地域で“ヘンプが栽培されていた”という事実であり、本人が直接栽培をしていなくとも、そのことがはっきりと分かっただけでも大きな収穫でした。

そして、何よりも農家として大規模に栽培していなくとも、当時は商売とは関係なしに、自給用として普通の家庭で当たり前に栽培されていたので、“ヘンプがどの家庭でも当たり前に栽培できる日本”を目指す身としては、この情報は本当にピッタリでした。

今のような免許がないと栽培も出来ないというのは問題外ですし、仮に法律が変わって誰でもヘンプ栽培が可能になっても、結局一部の農家が商売目的だけにしか栽培しないのも、ヘンプ大国日本を目指すとしたら、まだ途上の段階であり、やはり最終的には、どこの地域や家庭でも商売等関係なしに自給分は誰もが栽培できる環境を目指したいと思います。

そして、ヘンプの解禁と解禁後にはすぐに動き出せるようにするためにも、今のうちから1人ひとりがヘンプに対して正しい知識を持つことがとても重要になってくると思います。

結局、今日も90歳のおじいさんにお話を伺いにいったところ、その方にとってはヘンプ栽培が厳格に規制されている事実も知らなかったですし、彼らにとったら当たり前に存在していた植物の1つで、なぜ60歳近くも歳の離れた若僧が急に訪ねてきてヘンプ栽培のために協力して欲しいと懇願しているのか、まったく最初は理解できなかったようです。

今の世代の人々にとっては「大麻は麻薬である」という認識が当たり前ですが、昔の人にとっては「ヘンプは単なる植物である」という認識が当たり前で、良くも悪くも現状のヘンプを取り囲む真実の情報というのは、まだまだ認知されていないようです。

それでも世代を超えて、多くの人々がヘンプの真実と日本の自立のための有効性に気づき、同じ方向性を持って復活へと足踏みを揃えていけば、きっと近い将来にヘンプ大国日本は誕生すると思います。

また、この山梨県北杜市でヘンプ栽培をアピールする理由としては、縄文と大変縁の深い土地柄であるのも重要なポイントであり、縄文時代は実は農耕が盛んで、特に古代の日本の畑では雑穀を中心にヘンプも栽培されていた史実があります。

つまりヘンプの復活は縄文の復活でもあり、日本古来の伝統文化を継承させていく国家的にも大変意味深いことなので、今後は「産業」という視点だけでなく、「文化」という視点も織り交ぜながら、多角的に県にも栽培許可を提案していきたいと思っています。

だから、近代においてヘンプ栽培の実績がわからない地域でも、縄文時代の遺跡が残っている地域などは、「文化」という視点から提案していくことも可能なので、今後自分の地域でのヘンプの歴史を調べる際には、是非とも縄文時代にまでの地域の歴史を遡って調べて欲しいと思います。

そして、縄文といえば、やはり北海道も最重要地域の1つであるので、やはりヘンプの復活と北海道は大きく関わってくるように思えます。