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※ドームハウスの60分1スケールの模型完成

 今年の1つも大きな目標に「次世代の家作り」というものがあり、その中で現在取り組んでいるのが“ドームハウス”の建築です。

ドームハウスを建築する企画が始まってから約一年が経過し、ようやく60分1スケールの模型が誕生するまでに至りました。

まず、ドームハウスについては過去(2013年4月4日)の【日本の住宅の未来(その2)】という記事で詳しくご紹介したので、まだご覧になっていない方は是非ともご参照頂けたらと思います。

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ドームハウスは、アメリカを中心に海外では以前から普及しておりましたが、日本では「エレクター株式会社」が日本でドームハウス事業を展開していたものの、平成19年に25年間続けたドーム事業を日本市場から撤退することになり、現在では一部の住宅関係の企業が片手間の事業としてやっているだけで、まだまだ日本では本格的な普及はしておりません。

その中で、現在日本でドームハウスを建築するためには、日本で事業展開している数少ないドームハウス事業をやっている企業(ハウスメーカーなど)に建築をすべて依頼するか、もしくは海外から材料だけを輸入して自分達で建築するかの2つのパターンが主流となっています。

すべてをハウスメーカーに任せる前者の場合、資金の融資も受けやすく、また細かい点を含めて何も考えずに手軽にドームハウスの住宅を作れるメリットはありますが、逆に画一的なデザイン、サイズとなっており、材料から設計に至るまで自分自身でこだわりを持ちたい場合には調整が不可能となっています。

特に現在の住宅産業は「工業化」が進み、安全や健康よりも経済(コスト)を重視している傾向が強く、工期を短く原価を下げるために様々な無理をしている場合もあって、出来上がる家が高価な割には、実際の建築には経験の少ない安価な大工を使用したり、化学物質を多く含む安価な建材が使われることもあります。

他方、自分達で材料を輸入する場合は多少は自由にデザインやサイズを調整することはできますが、天井から床、壁、その他の設備に至るまでは工務店と連携しないと実際に住める住宅をつくるには非常に大変であるのと、また何よりも、結局はドームハウスのメインの材料である「キット(外側のパネル)」は外国産の木材であり、強度は強いものであったとしても、様々な意味で日本の気候には合うとは言い難い材料でもあります。

こういった背景のある中、より“こだわり”のドームハウスを作るためには、最終的には自分達でドームハウスをゼロから作る方法を考案する方向性になりました。

ここでの“こだわり”とは、本来のバックミンスター・フラー博士の考案するジオデシック・ドームの理論やデザインを基調とした自由プランの設計であり、材料は国産の木材、化学物質などを使用しない自然素材の建材(ヘンプの断熱材や壁材)、なるべく電気やガスを使用しないエネルギー効率の良いエコなドームハウスです。

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※玄関から見えるドーム内部

幸いにも世界でも日本でも稀なドームハウス専門の設計士との出会いもあり、必然的にドームハウスを自分達の手でつくるための人材が八ヶ岳周辺に集結し、材料から設計までも含め、特定の建築業者にすべてを依頼をするのではなく、各分野においての専門家が力をあわせて自力で新型のドームハウスを作る計画が始まりました。

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※模型の内装部分

とはいえ、まだまだようやく本格的な設計が後半に差し掛かり、そして模型作りにまで到達しましたが、ここから先に様々な場面で多くの人々や業者の力が必要となってきます。

井戸水による飲料から生活水の確保はもちろん、井戸水を汲み上げるポンプを自家発電にして災害時にも水を確保できるようにすること、さらには太陽光を応用した暖気システムやミニ発電システム、そして「あ・うん」を利用した下水を家庭菜園の液肥利用する循環サイクルの構築を含め、食料とエネルギーの自給が可能な循環住宅を作れたらと思います。

一気には難しいので時間をかけながら少しずつ仕組みが増えていく流れになると思いますが、ドームハウスに興味がある人には、今後建築途中でも随時見学会や家作りで人が関われる部分には何かのワークショップなども予定しているので、是非とも八ヶ岳まで遊びにいらして頂けたらと思います。

将来的にはこわだりのドームハウスから基礎工事と内装も含めてセルフビルドできる簡易的な廉価版ドームなども供給できるように、まずは実験台のモデルドームハウス作りから今年はチャレンジしていきたいと思います。

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「なぜ、ドームなのか?」ということに関しては、これからの日本や世界を取り巻く災害事情や気象変化に対応できる家であるという点と、もう一つは人類の意識進化を促す家であるところが個人的には普及させたい理由です。

神聖幾何学の丸い家の中にいると、人間の脳は活性化させられ、意識と肉体を含めた心身にも大きな変化を与えます。

この構造的に未来型であるドームハウスに、素材までもなるべく天然にこだわった家作り、そしてエネルギー効率を高めた食までもが循環できる家となると、住んでいるだけで人間が健康になり、また人間が生活をすることで周囲の環境を汚すのではなく再生させる働きができると思います。

人間が家を建てることが一時的には地球への負荷となっても、あとから挽回できる仕組みを整えていき、人類が地球にとって少しでも必要な存在と思われるように今より変化できればと願います。

植物の生育スピードが格段に高くなるドームハウス型のハウス栽培で大麻を栽培したら、一年に何度も収穫ができるようになるかもしれませんね。そんな実験も将来はしてみたいです。