新しい時代の始まりである2016年。これから先は、これまでの一極集中型の「ピラミッド構造の文明」から自立した個の集団が横並びで繋がる「和の文明」へとシフトが始まります。
幻の紙幣によって先進国が世界を牽引し、アメリカをはじめとするリーダー国にあらゆる力や利権が集中していた時代から、徐々に各国が自給自足できるようになって真の独立が始まり、日本においても今までは大都市に政治や経済の中心が一極集中していましたが、これからは地方都市や里山へと人が流出することになり、少しずつ地域ごとの新しい文明社会が生まれてくると思います。
自立した個。
個人にしろ、一国にしろ、それを実現するには人が最低限生きて行くのに他人や他国に依存しない環境作りが必要であり、食の自給自足をはじめ、少しずつ衣料や住居、エネルギーから医療などの多岐に渡っての自給が求められることになります。
この自給自足の地域をどこでも誰でも簡単に実現できる可能性を秘めているのが、今の社会では“麻薬”と位置付けられている「大麻」です。
現在の文明は、目に見える物質から経済や社会活動のすべては石油によって成り立っている石油文明であり、もしも石油がなくなったら、原始時代と変わらないような生活になる構造になっています。
そういった意味では、今の便利で快適な生活があるのは「石油様様」でありますが、一方で石油文明には様々な健康被害や環境被害などが無視できないものとしてつきまとってきます。
何よりも、意味があって太古の昔に時間をかけて地下に眠ることになった資源を掘り出して再び酸素と結びつけることは、再び太古の昔の地球環境に戻す作用となっており、その行く末は人類が地球に誕生できる前の地球環境へとなってしまいます。
「今だけ自分だけ」と考える人たちにとって石油文明の恩恵は数多くありますが、これから先は「未来の人類のため、地球のため」と考える時代であり、限りある地下資源を使い続けること、最終的には人類がいない地球環境へ戻す石油文明は、もうそろそろ卒業しなければいけません。
ただ、こともあろうか限られた量であり、限定された場所でしか産出できない「有限資源」である石油は、お金の時代にとっては、この上ない金儲けと支配に利用できるツールです。
もしも、どこの地域でも無限に産出できる資源があったら、石油がこれほどまで文明の中心的な資源になることはなかったでしょうが、この石油と対極にあったのが「無限資源」の地上資源であった大麻であり、衣食住からエネルギーはもちろん、医療だけに限らず、現代技術によって10万種類以上にも製品化が出来る大麻は、お金の時代の石油化学文明にとって目の上のたんこぶとなって、20世紀の僅かな期間において完全に人類の歴史上から封印されてしまうことになりました。
世界を牽引するアメリカが1937年に大麻に課税する法律を制定したことをきっかけに実質的の法的な大麻規制が始まり、日本も戦後、GHQの策略によって1948年に大麻取締法が制定されて、70年近くかけて国民は洗脳されるようになり、今では日本人の99%以上の人が「大麻=麻薬」という認識を持つようになりました。
現代においては、法律によって所持や実質的な栽培が規制されている大麻ですが、ひと昔前のアメリカにおいては、逆に法律によって栽培しないことが規制されていた時期もあり、物資不足となった1763年から1767年のヴァージニアなどでは、大麻草を植えないと投獄される事態も発生していたそうです。
アメリカの大麻の歴史は、統一国家となる前の今から400年近く前まで遡り、1631年から1800年代前半まで、農民に大麻草を栽培させるために、大麻草は貨幣と同等の扱いがされていて、大麻草で税金を支払うこともできたようです。
大麻の需要はアメリカ合衆国となってからも年々高まり、1930年には4,046,856平方メートルの栽培量だったのが、1937年には566,559,890平方メートルの栽培量と、わずか7年で140倍までに増加し、その勢いは止まることなく、1937年に規制が入らなければ近い将来にはアメリカでは最大の生産量を誇る作物となるはずでした。
また、1930年代まで大麻の人体への医療利用は合法とされており、大麻は20世紀に入るまでの3000年間、世界の3分の2の地域で医薬品として珍重されてきた薬草(ハーブ)でもあります。
つまり、この100年以内の人類だけが「大麻=麻薬=危険なもの」という認識を持っており、歴史的には1万年以上も前から大麻は生活の中で様々な活用法をされているため、過去の人類がタイムスリップして今の大麻の社会的な立ち位置を見たら、なんとも滑稽というか不思議に思うことでしょう。
そして、恐らく近未来をはじめ、遠い未来の人類から見ても「大麻は20世紀から21世紀の僅かな期間だけ麻薬と扱われる珍事の出来事があった」と不思議に思われるかもしれません。
世界有数の大麻王国だったアメリカも一時は完全に大麻が封印されそうになりましたが、近年になって一気に医療用大麻を始めとして麻開きの流れが始まっています。
日本もまた、戦前までは4万件近くあった大麻農家も今は50件近くにまで減少し、そのうちの過半数以上は栃木の伝統農家が免許を持って栽培しているだけなので、戦後の新規の大麻農家はほとんどいない状況ではありますが、ここ数年は産業用大麻として地方の自治体を中心に町おこしに大麻が注目されており、今年はさらに一段と全国で大麻の話題が良い形で世の中に出ることになると思います。
明後日には日本の大麻文化が始まった徳島へも講演会で訪れる予定であり、2016年からの日本の麻開きを祈りつつ、ここ八ヶ岳、山梨でも出来ることを実践する年にしていきたいと思っています。
そして、その先には自給自足する地域づくりであり、日本を始め世界中の大麻の解禁が、その中心的な要素を担うことになり、無限資源のフリーエネルギー社会が有限の資源とお金の時代を終わらせることになると思います。