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「kibbutz(キブツ)」は、ヘブライ語で「集団」を意味する言葉であり、イスラエルを代表する農村コミュニティのことを意味します。

2000年間、国を失って世界中をさまよい続けたユダヤの民が、再びイスラエルの地に戻り始めたのが今から100年ほど前であり、イスラエル北部にあるガリラヤ湖南岸において、たった7人のユダヤ人によって最初のキブツ(農村)が作られました。

それから次々にユダヤの民がイスラエルの地に戻ってきて国を再建するにまで至り、今となってはキブツも大小300以上も存在して、1つのキブツには100名から1000人規模の人々が農業をベースとして自給自足で助け合いの社会を築いています。

もちろん、今はイスラエルという国の中の1つの村のような存在としてあるので、決して独立国家の自治区のような位置付けではありませんが、それでも1つのキブツは「1つの国」のようでもあり、また「1つの家族」でもあります。

大きなキブツは、その中で食べるもの、住む場所、仕事も娯楽施設もすべて内包されており、キブツの外の世界に依存せずとも自給自足しているので、小さな1つの国として考えてもおかしくはありません。

そして、小さなキブツも大きなキブツであっても、彼らは同じキブツの仲間を「家族」として捉えており、昭和の頃まで続いていた地域一帯が1つの家族である古き良き日本と同じような繋がりを今も大切に持っています。

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国土の60%以上が砂漠であり、この厳しい環境下において集団で生き抜くには、とにかく砂漠を緑に変えること、砂漠でも工夫して食べるものを作り出すことが必要であり、現在もどのキブツにおいても農園が中心となっており、そこから住む場所、学校や病院、その他に必要な施設なども作っています。

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※イスラエルのキブツにもドームハウスが

「食べること=生きること」

戦後教育による洗脳と依存国家を生み出すため社会構築によって、今の日本は食べることよりも「お金を稼ぐこと」が生きることに直結している状況となっていますが、本来はお金や経済優先の国を作るよりも、国民誰もが生きるに困らない環境を作るには、食の確保を最優先にやるのが国づくりの原点にあるはずです。

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「日本にも日本版キブツを」という概念で始まった八ヶ岳の農村プロジェクトもようやく今年から本格的にスタート。

日本一の日照時間、豊かな水と大地に恵まれた八ヶ岳南麓は、農業をベースにした村づくりには非常に適しており、実際にかつて縄文人による農をベースとした集落の遺跡があちこちから発掘されています。

平野や高原地域ほどまとまった土地はありませんが、その中でも3000坪ほどのまとまった農地を確保して、これから八ヶ岳の農村コミュニティ作りは始まります。

ほとんど手付かずの耕作放棄地だった場所を少しずつ開墾して、ようやく昨日からメインの拠点となる小屋の建築作業が始まりました。

「大人の基地作り」です。

骨組みの部分は、大工さんを中心に専門スキルを持っている人々にお願いしてありますが、壁張りなどは自分たちでのセルフビルドの予定。

もちろん、外側の箱だけではなく、水や電気のインフラをどうするかもありますし、トイレを設置したり、ゆくゆくは炊事場や調理場もどうやって作り出すか考えていかないといけません。

農業に必要な水などは、敷地内に沢が流れているので、その水を引き上げる仕組みを考えたり、飲料水においては、フリーエネルギー原理を応用した空気から水を生み出す装置を導入したり、電気においては最初は太陽光を利用したオフグリッドも検討中です。

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3000坪もあると、開墾もまだまだ続くものであり、この数ヶ月で出来るものではなく、何年もじっくり時間をかけて敷地の開発を進めていくつもりです。

ただ、少しでも人手が多くいるにこしたこともなく、今後“やつはグループ”では、こういった村づくり、基地作りや農作業にも関心がある方々と一緒になって拠点作りを進めていきたいと思っています。

そこで2017年も「自給農園講座」という農を学ぶ年間塾生を募集しましたが、これだけでは関われるメンバーが少人数に限定されてしまうため、今年から「やつは野菜倶楽部」という新しいメンバー募集を開始しました。

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これは名前こそ「やつは野菜倶楽部」ですが、ずばり正直にお伝えすれば、この3000坪の農地を一緒に開墾・開拓・開発する八ヶ岳キブツメンバーの募集であります。

キブツのベースは農であり、畑=野菜ということで、野菜倶楽部となっていますが、決して八ヶ岳の野菜を美味しく食べる愛好家集団でもなく、また単なる八ヶ岳の野菜の宅配サービスでもありません。

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やつはグループには、農業生産法人「八ヶ岳ピースファーム」と法人コミュニティ「やつは」があります。

やつは野菜倶楽部のメンバーは、このピースファームでプロの農家が育てた完全自然栽培の八ヶ岳オーガニック野菜を宅配サービスで毎月食べられるだけでなく、やつはのサポーターとして、この農地を中心に農村作りのサブメンバーで関わることができます。

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そのため、野菜倶楽部の会員料金は、9割が野菜宅配サービスの原価となっており、このサポーター役としてのサービスはほとんど無料参加に近い形となっています。

野菜宅配サービスは、八ヶ岳の水と太陽、土で育った7品目の新鮮な朝採れ野菜のセットですが、これも通常の野菜宅配ではやっていない、その人のオリジナル野菜を作るサービスとなっています。

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野菜、植物も生命を持って生きており、普段からそのことを意識しながらやつは農業メンバーも栽培、出荷作業をしていますが、今回はさらに植物との意識交流の中に、消費者の意識も加えます。

具体的には、事前にカルテみたいなものを作り、出来ればご家族や個人の写真なども頂き、どんな方がこの野菜を食べて頂いているのか、その方の顔を想像しながら旅立つ野菜達に意識を共有していきます。

また「こんな野菜が欲しい」などのご要望も聞きながら、可能な範囲でご希望に添えるような野菜セットをお届けするつもりです。

野菜・生産者・消費者による「繋がり」の中で、すべての存在が喜ばれる形を目指したいと思います。

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ただいま貸し農園や農業講座で関わっているメンバーは約40世帯。これに野菜倶楽部では、さらに60世帯ほどを募集する予定です。

縄文時代後半の今から3500年前、スサノオ・ニギハヤヒの出雲族が最初の農村コミュニティのベースを築き上げた京都の上賀茂神社エリアでは、100世帯400人ほどの循環集落があり、理想的な助け合いの社会が成り立っていました。

その霊統・血脈も引き継ぐユダヤの民が、ガリラヤ湖南岸で再び集落を作り出しましたが、今度は日本のガリラヤ湖である諏訪湖でヤマトの民が始める番であり、これからの新しい地球に必要な雛形のモデル社会を生み出す時が来ています。

野菜倶楽部とは名ばかりで、恐らく最初は基地となる掘っ建て小屋のようなものの壁張り作業などから活動が始まると思います。

何もかも与えられて準備ができた状態からのスタートではなく、何もないゼロの状態から始めて、皆で協力しながらすべてを作り出していきます。

それは決して楽な作業ばかりではないと思いますが、その分拠点の確立から野菜の栽培に至るまで、様々なものが形になっていくことのプロセスを存分に楽しめると思います。

もちろん農地なので、住宅などを作ったりはできませんが、憩いの場や作業小屋としてミニドームハウスもいくつか皆で作っていきたいと思いますし、農作業以外でも関係する人々が気軽に集まってのんびりくつろぎながら情報交換ができる場所となればと思います。

そして、この野菜倶楽部の活動を足がかりに、八ヶ岳に通うことで移住のきっかけにも繋がればと思います。

移住に大切なのは、何よりも現地に直接通うことが第一であり、特に八ヶ岳の不動産情報は非常に流動的で、表には出ずにタイミング良く現地まで来ないと手に入らない情報が多々あります。

やつはは、地元不動産会社と複数提携しながら八ヶ岳エリアの不動産情報を幅広く収集しており、また独自の情報網からも賃貸やシェアハウスといった、普通八ヶ岳では出てこない物件情報も持っています。

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イスラエルのキブツは、砂漠を農園によって緑地化させて、その中に町を作っていくパターンが多いですが、すでに開発された土地が多い日本においては、農地を中心において、その周辺に人々が移り住んで自給自足の循環社会を構築していくことが良いと思います。

とりあえずは3000坪の農地から始め、徐々に関わる人が増えるにつれて規模も拡大していこうと思います。

自分自身、もちろん村づくりなど素人ですし、いまだに農業だって素人、家づくりだって専門家に比べたら何も知らない人間です。

1人では何も出来ない人間だからこそ、多くの人たちの助けや協力が必要であり、1人ひとりの持っている力を合わせたら自分では想像もつかない世界を創造できると確信しています。

どんな専門家でも、どんな素人でも構いませんので、ご興味ある方々のご参加心よりお待ちしております。血縁や民族も超えた1つの家族という形を目指せたら嬉しい限りです。


やつは野菜倶楽部
http://www.yatsuha.com/shopdetail/000000000217