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大和朝廷の誕生とともに、古事記や日本書記によって封印されて、書物や神社から消された神々は数多くいますが、その中でも朝廷が最も恐れ、今もなお隠し続けている神に「瀬織津姫(セオリツヒメ)」がいます。

「瀧神」と呼ばれるほど水を司る偉大な龍神であり、月の女神桜の女神とも言われている美しい姫神です。

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女性ではなく、男神の天照大御神(アマテル)の「荒魂(あらみたま)」とされており、その天照大御神は「饒速日命(ニギハヤヒ)」と呼ばれ、瀬織津姫とは夫婦神であったと伝えられています。

日本の初代統一王は、一般的には神武天皇となっていますが、この饒速日命こそが、初代大和統一王であったという文献や口伝もあり、饒速日命もまた隠された神の1人であります。

男神アマテルは隠され、女性神の天照大御神のみとなり、瀬織津姫は様々な神の名に変えられ、もともと瀬織津姫が祀られていた場所が、後に「木花咲耶姫(コノハナサクヤヒメ)」となったとも言われています。

木花咲耶姫もまた「桜の女神」ですが、これは元は瀬織津姫として祀られていたことが関係しているようです。

名前を隠された神。引き裂かれた夫婦、パートナーの神。瀧の神。桜の神。

どこかで聞いたことのあるようなキーワードばかりですが、ずばりここでも映画『君の名は。』がすべてに引っかかってきます(※以下、映画のネタバレ的な要素もあるので閲覧注意)

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映画「君の名は。」のヒロインの女の子の名前は、宮水三葉(みやみずみつは)

新海監督は、この三葉(みつは)の名を、日本書記に登場する「罔象女神(みつはめのかみ)」から命名したとも言われています。

「罔象女神」は、神社の祭神としては水波能売命などとも表記されており、日本における代表的な「水の神」と知られ、瀬織津姫の別名であると解釈されています。三葉の苗字である宮水も「水」がしっかり入っています。

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三葉の実家は神社であり、そこでの巫女舞の衣装は珍しく頭飾りも龍、神楽鈴も龍の柄が使われています。

これもまた龍神である瀬織津姫の象徴であると言われています。

何よりも相手方である男の子の主人公は「立花瀧(たちばなたき)」であり、完全に瀧神である瀬織津姫と関係している名前となっています。

天照大御神の荒魂であった瀬織津姫、もとは1つであった瀧と三葉のスピリットメイト。

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映画の表紙には、いつもシンボルとなる「米マーク(八芒星)」の光が書かれていますが、これは「陰陽統合」であり、男性を意味する「+」と女性を意味する「×」が融合したシンボルであります。

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そんな「陰陽統合」もさりげなく映画の中にはキーワードとして組み込まれており、三葉の父の仕事場である市長室の壁には「陰陽」のポスターがかけられています。

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男性は「+=太陽の神(アマテル)」であり、女性は「×=月の女神(セオリツヒメ)」でもあり、陰陽統合、男女融合は、日と月の調和、日月を意味するものでもあります。

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昼間(太陽)と夜(月)が1つに調和して中庸となる時。

映画でも重要な場面となる昼でもない夜でもない、夕暮れの「かたわれ(黄昏)どき」

過去生、神の世界でもずっと離れ離れとなっていた饒速日と瀬織津姫が出会えたその時、時空間を超えた奇跡が起こります。

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三葉の実家、宮水神社の神紋は、紐がいくつも絡み合ったような五芒星であり、五弁の花「桜」でもあります。

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桜の女神、瀬織津姫そのものであり、また三葉が成人した後も身につけているペンダントは五芒星(桜)。

水と火という陰陽で分けた場合は、五芒星だけで考えると「火」であり、出雲系統の六芒星シンボルの饒速日(瀧)を「水」と考えると対となる存在です。

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物語の中心的な存在となる「ティアマト彗星」が、地球にもっとも最接近するのは2013年10月4日。

2人の最後の肉体の入れ替わりが起こったのは、三葉が2013年10月2日であり、瀧(たき)は2016年10月2日。

これは、三葉と瀧(たき)の間には3年の時差があるからですが、この現実世界でも、2016年10月2日の夕方に日が落ちてからはユダヤ暦5777年であり、イエス・キリストとマグダラのマリアも描いた2人の物語としては、ユダヤ暦とも大きく関係しているように思えます。

ユダヤの原点、シュメール文明の神話には「ナンム」という海の女神が登場しますが、これはメソポタミア神話では「ティアマト」と呼ばれており、彗星1つにしても、シュメール、メソポタミア、ユダヤ、そして日本の神々とも繋がっています。

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イスラエルに行く直前に「君の名は。」を観た影響なのか、個人的に何も知らず映画とややシンクロしており、昨年2016年10月2日にイスラエル入りをしてユダヤ新年を迎え、そして物語でも重要な日となる「10月4日」に何の予定もなく急遽結婚式を挙げることになりました。おまけに三歳年上の相手・・・。

それもまた、イエス・キリストとマグダラのマリア所縁の地であるガリラヤ湖であり、ここは「君の名は。」のモデル湖である諏訪湖ともっとも繋がりが深い湖とも言われています。

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ちなみに、日本でもっとも瀬織津姫と縁が深い場所といえば、六甲山にある六甲比命(ろっこうひめ)神社

ここの巨大な磐座に瀬織津姫が祀られており、2013年6月に自分は初めてここを訪れ、そして古代ユダヤとヤマトを結ぶ、日本全国、イスラエルにまで渡る巡礼の旅が始まったので、今の活動の原点であります。

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隠された神、その名前は「瀬織津姫」。そして、夫神である饒速日命。

饒速日命は、スサノオの三男であり、この末裔が奈良と大阪の境あたりに大和朝廷が誕生するまで長く繁栄した出雲の都を築いたのであり、その都が一瞬にして消え去ったのが、西暦535年に落下した1200年周期の彗星の欠片の隕石でありました。

下から

映画の最後の場面に登場する四谷の須賀神社。スサノオが御祭神であり、初代スサノオの本名はスガと呼ばれていたとか。

スサノオ、ニギハヤヒ、そしてセオリツヒメも絡み、またニギハヤヒと同じ魂の生まれ変わりと言われるイエス・キリスト、セオリツヒメと同じ魂の生まれ変わりと言われるマグダラのマリア、様々な登場人物や歴史、地域が複合的に絡み合っている映画「君の名は。」

世界的なブームとなっているのは、見えない世界の神々の復活、支援もあるのかもしれませんね。