maxresdefault

2年前の夏にも紹介しましたが、久しぶりに映画「美しき緑の星」を観ました。

2015年07月29日美しき緑の星(La Belle Verte)

これは今年70歳になる、フランスの女性映画監督「コリーヌ・セロー」が、1996年に脚本・監督をつとめ、そして自ら主演として作った名作中の名作です。

ただ、名作となったのはここ最近のことであり、長くこの映画は駄作として散々の評価でありました。

その理由は言葉で説明するよりも観るのが一番であり、いかにこの映画が一般的な社会の中ではタブーであるかがわかると思います。

「美しき緑の星」の無料視聴はこちら

地球とは別の小さな惑星「美しき緑の星」の住人は、平和で争いもなく皆が調和的に自然とも循環する暮らしをしています。

そんな彼らから見た地球は、まさに野蛮人の住む地獄のような惑星。

この野蛮な星を少しでも変えようと2000年前にイエスと呼ばれた人物も派遣されていったが、残念ながら磔で処刑されてしまい、その後も音楽家などを始め、様々な偉人が地球変革のために「美しき緑の星」から地球に訪れています。

ところが、ここ200年は誰一人も派遣されておらず、誰も地球には行きたくない。

そんな中、勇気ある志願者のミラが地球派遣に立候補し、そこで自分の惑星とのギャップの違いに困惑をしながらも、少しずつ地球人の覚醒を促していくという物語のコメディ映画です。

この映画を観た感想は、おそらく観る人の価値観によって大きく2つにわけられると思います。

これまで地球生活が何か生きづらいと感じ、苦労しながら試行錯誤自ら真実を求めて探し回った人にとっては、すでに「美しき緑の星」の住人と同じ価値観であり、映画を観ながら深い部分で「わかる、わかる」と魂で頷きながら感動することでしょう。

一方で、特にこの世界に何の違和感も感じず、親や先生のいいなりとなり、社会のあり方にも疑問を持たずに淡々と日々を生きた人にとっては、この映画に登場する覚醒前の地球人と同じ価値観であり、あまり意味がわからずに駄作の単なるコメディ映画として終わってしまうかもしれません。

59

45

14

誰も行きたがらない地獄の惑星地球への派遣を立候補したミラ。

おそらく、この映画を観て共感できる人の多くの魂は、ミラと同じように他の惑星から地球にチャレンジで志願した人かもしれません。

それは単なる怖いもの見たさの好奇心なのか、絶対に地球を変えてやるという野心があったのか、その理由は様々であっても、様々な感情を体験するチャレンジの地球派遣であったのは間違いないと思います。

その惑星の記憶や常識を持ったままだと、あまりにもギャップに苦しみ挫折するから記憶喪失となってしまったものの、魂の深い部分では、その価値観や感覚は残っているので、現代の地球文明の生活は窮屈で息苦しいのかもしれません。

でも、それは良いものがわかっているからこそ、悪いものがわかり、生きづらいのは生きやすい本来の世界を魂は知っている証拠だと思います。

この生きづらい環境の中でヘタレてしまうよりは、少しでも魂が生きやすい環境になるように「生き方を変える」か、どんな環境でも自分らしくいられるように「あり方を変える」必要があります。

いずれにしても、向かう方向性や理想を知っているから現実の問題がわかり、問題がわかれば必ず解決策もわかります。

「問題と解決策は常にセットで表裏一体」

そんな言葉を聞いたことがありますが、問題を問題として認識した時点で問題ではなくなり、必ず解決策が見つかるといいます。

本当の問題は問題を問題として捉えていないことであり、そういった意味で問題だらけの今の地球は無数のチャンスに満ち溢れており、今ある問題は必ずすべて解決することができると思います。

11

26

映画の中では「村では産児制限の相談もする」というフレーズも出てきます。

産児制限、つまり人口が増えすぎないように調整することですが、その理由は「穀物の予想収穫高に応じてね」とあるように、まずは全員が食べて生きていける食料の生産量がなければ、むやみやたらに人口を増やさないということになります。

彼らの農業は農薬や化学肥料を使わない自然な農業でしょうが、それでも人間の食料生産のための農業は環境を破壊することにもなり、過度な人口の増加とそれに見合った食料生産は、その惑星の自然環境に大きな負荷がかかってしまいます。

今、かつてないほど増殖中の地球人。人間が1人増えることで、地球環境に+1となるような働きとなればよいですが、残念ながら今の地球文明のシステムと地球人の意識では、地球人1人が増えると地球や他の生態系への負荷という意味ではマイナスに影響を及ぼす部分が多いようです。

18

「美しき緑の星」を作ったコリーヌ・セロー監督は、映画の中だけでなく、日常的に様々な社会問題に警鐘を鳴らしており、その中で現代人の食料生産のあり方や環境問題に触れ、特に肉食文化についての問題にも厳しく触れています。

以下は、コリーヌ・セロー監督へのインタビュー内容です。


『肉の食べ過ぎは体によくありません。
ガンへの道です。
現在、地球には多くの人間が住んでいます。
地球上にいるひとに十分なだけの食料があります。
しかし、いつも肉を与えていては足りません。
肉は20食分の菜食に等しいからです。
ステーキ1枚が穀物20食分です。
この20食というのは、肉を食べるために動物に与える大豆などの穀物のことです。
水も大量に消費します。
何百万リットルもの水が大豆のために消えてなくなっているのです。
肉でお金を儲けるためにはたくさんの肉が必要だとこれまで考えられてきました。
しかし、これは人間の必要性と一致しません。』

Q.「そして、解決策の1つが有機農業だとおっしゃるのですね?」

『ええ、有機農業と地産を支持しています。
というのも、有機であってもルーマニアやモロッコ産もありえるからです。
そこの人々が飢えに苦しむ一方で有機食品が富裕層向けに作られている、それではダメです。
有機のものを地元で作り、自国で育ち地元で育った食品を食べる必要があります。
集約農業はいわゆる「世界中を食べさせる」ことです。
これは不可能だとわかっています。
しかし食料農業機関(FAO)の最新の報告書では、有機農業なら問題なく地球上に食料が行き渡ると書いています。
現在の不正義、混沌を見直さなければ人類は滅びます。』

「美しき緑の星」を生み出した監督とは一体どんな人物なのか、ちょっと興味深々でしたが、やはり監督自体の意識レベルが「美しき緑の星」の住人のような人であり、この世界の何が問題で、そしてどうすればそれを解決できるかをしっかりと提示しています。

ここで出てきた肉食問題の良し悪しについては、個人的にはこれまであまり発言はしてません。

ただ、自分自身はもう長く菜食生活であり、基本的に肉どころか魚や卵、乳製品も自宅では一切とりませんが、外食や差し入れなどで頂くものにおいては有難くなんでも頂いております。

健康問題から肉食否定する人もいますが、ベジタリアンでも早死にしたり、病気になる人もたくさんいるし、動物愛護とごっちゃ混ぜになって肉食否定をする人もいるので、どの人の意見が正しいともなんとも言えません。

ただ環境問題と現在の畜産産業のあり方は大きな問題でもあり、今の地球規模で起こっている自然破壊の中心に畜産が関係していることは、ようやく最近になって少しずつ知られていることです。

お伝えしたように、人間のために開墾して農地にすることは自然破壊であり、まして大量生産の大型農業は農薬や化学肥料などのさらなる別の環境汚染にまで問題は広がっています。

現在、地球上にある多くの農地は、人間の食べるものを生産する農地ではなく、人間に食べられるための家畜の餌となる穀物を作る農地が急増しています。

9355AE00-008F-11E1-85C8-9748058D85C2_l

世界中でとれる穀物の約4割は食肉用の餌となっており、大規模な牧場や家畜用の穀物を作るための農地に多くの森林や山野が破壊されています。

アメリカでは農地の80%が家畜と飼料用の穀物を栽培するために使われているそうです。

コリーヌ・セロー監督は「ステーキ1枚が穀物20食分」と伝えていますが、食肉の牛1頭の飼育に人間の40人分の穀物等の植物を必要とするとも言います。

また、インタビューの中で畜産と水の問題についても伝えていますが、穀物を育てたり牛舎の掃除や牛の解体に伴う水の量なども含めると、牛肉1キロを作るのに要する水の量は20トンもあるとか。

これはハンバーガー1個で500リットルの水が使われており、米国で使用される水の50%は家畜のために使われているそうです。

これらの数字がどこまで正確で真実かはわかりませんが、何か今の肉食中心文明、畜産もお金の餌食となってしまった社会はおかしなシステムのように感じます。

とはいえ、個人的に人間の肉食文化を完全否定することもなく、縄文人だって肉は食べていたでしょうし、特に西洋人は肉食が体に合っている体質の場合も多いと思います。

ただ、昔のように人間の数も少なく、野生動物を必要に応じて狩っていた時代と現代社会の肉食文化は簡単には比較できないものでもあると思います。

農業も畜産も、基本的には地産地消で、その地域、その村、コミュニティーに必要な最小限度に留めておくことが必要なのかもしれません。

自給自足の必要性。

それは、今後個人単位だけでなく、地域単位、国単位において必要になってくるあり方だと思います。

まずはともあれ、映画「美しき緑の星」をまだご覧になっていない方は是非ご覧くださいませ。

「美しき緑の星」の無料視聴はこちら