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「モアナと伝説の海」
今から3000年前、偉大な船乗りたちは世界中の海を船で旅し、南太平洋の多くの島々を発見していた。しかしながらその後約千年にも渡って航海する者はいなくなり彼らの姿はいつしか消えていた。

というのも島では安全のために岩礁の向こうには行ってはいけないという決まりがあり、祖先の存在は長い間秘密にされてきたからだ。

しかしながら全能の女神テ・フィティのハートが半身マウイによって奪われたことにより、やがて島の平和は脅かされるようになる。どこかともなく闇が訪れ、果物は果物は腐り、魚は獲れなくなり、生活は危機的状況にあった。

そんな中、生まれつき海を愛し、海に愛される少女モアナは、祖母のタラから全能の女神テ・フィティのハートを託され、半身マウイを探すように言われる。広い海を渡り、半身マウイと共にさまよい続ける女神のハートを元へ戻すことが、彼女にとっては自分たちが何者であるかを確かめる絶好の機会でもあった。

旅の途中、彼女は伝説の男マウイと遭遇し、一緒に旅をすることに。しかし二人は旅路で大きくて危険な生き物や不思議な出来事に次々と見舞われていく。

お正月のために借りたDVDは「この世界の片隅に」と、もう1つは「モアナと伝説の海」でした。

「モアナと伝説の海」は、2016年11月23日にアメリカで公開、日本では昨年3月10日に公開されたばかりの比較的新しいディズニー映画です。

昨日、ようやくモアナを観れましたが、これは久しぶりのディズニー大ヒット。

とにかく面白かったです。

美しい南国景色の描写もさることながら、リズミカルなストーリー展開で飽きがなく、シンプルな脚本であっという間に時間が過ぎてしまいます。

この映画もまた、なんの予備知識もなく見ましたが、見ていて最初に感じたのは

「日本の神話がベース?」

と感じたことです。

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「モアナと伝説の海」は、もともとはポリネシアに伝わる神話をモチーフにしたようですが、その内容はいくつも日本の神話を感じさせる物語であり、特にメインに感じた神様は「スサノヲ」でした。

荒ぶる神、スサノヲ。

国生み神話の神である父神イザナギと母神イザナミ。

イザナギから生まれた三神のうち、アマテラスは高天原を、ツキヨミは滄海原を、そしてスサノヲは大海原を治めることを任されました。

スサノヲ=海の神=ポセイドンでもあり、日本神話にしろギリシャ神話にしろ、インドの神からユダヤの神に至るまで、世界神話には何かしらの共通性があります。

モアナでは、風と海を治める半神半人として「マウイ」という人物が出てきますが、彼はおそらくスサノヲがモデルだと思います。

荒ぶる神であるマウイは、この世界を作った女神の心を盗み、無人島へと1000年間も幽閉されていました。

女神の心がなくなった世界は、闇に覆われ、世界が破滅する危機を迎えます。

この辺りは、アマテラスの岩戸隠れを連想をさせる展開です。

またマウイが神であるためのアイテムとして「釣り針」が登場しますが、これもまたスサノヲの象徴である「剣」を連想させるものであり、やはりマウイ=スサノヲを強く感じさせます。

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物語の中で最重要人物(神)となっているのが、この世界を創った女神テ・フィティ

本来の姿は、横たわった女性の島ですが、心をマウイ(スサノヲ)に盗まれたことで、悪魔の神テ・カァへと変貌し、心を探し求めて荒れ狂っています。

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まるで、地から溢れるマグマの神。それこそ、ハワイ島のキラウエア火山に鎮座する火の女神ペレそのものであり、おそらくは悪魔の神テ・カァのモデルはペレかと思います。

火の悪魔、火の女神に挑むのが、水の神に選ばれた主人公のモアナ。

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クライマックスでは、モアナが海を割るシーンがあり、海の底を歩いていきますが、これは完全に旧約聖書に登場するユダヤ人モーセの姿そのもの。

最終的に水の神と火の神の陰陽統合によって、心を取り戻して本来の創造の女神テ・フィティに戻り、世界も平和を取り戻しますが、水の神セオリツヒメの時代や陰陽統合の時代背景も考えると、かなり奥が深い映画のように感じます。

ちょうど、この映画がアメリカで公開された直後、自分たちはハワイ島へ行き、現地のシャーマン達と火の神ペレと水の神ポレアフの和合セレモニーに参加していたので、何か感慨深いものがあります。

そして、キーマンとなっているスサノヲ、セオリツヒメ。

「モアナと伝説の海」は、この時代の転換期に見えない世界で起こっている神々の物語を上手にアニメで表現しているのかもしれません。

古代ユダヤの民は、いくつかのルートで日本へとたどり着いていますが、その中の1つは海を渡った民族でもあり、スサノオ一族もその1つですし、他にも古代ポリネシア人達が、海を渡って神の島である日本へと数多く渡ってきています。

遠い外国の世界をモデルとしたアニメ物語でもなく、我々日本人とも関係がある物語なので、是非ともご覧いただきたい映画の1つです。

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さて、奇しくも「モアナと伝説の海」を観ていたのは、埼玉県大宮にある氷川神社へ向かう車中でありました。

東京や埼玉にある氷川神社は、スサノオ信仰の神社であり、その総本山である大宮の氷川神社へ訪れる前にスサノオに関係する映画を観るとは、なんとも不思議なご縁です。

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実は氷川神社を訪れたのは初めて。

たまたま、妻の生まれ故郷が近くであり、実家へのご挨拶に伺うついでに急遽初詣も兼ねて行くことになったのですが、実は氷川神社は諏訪湖、諏訪大社とも中央構造線で繋がっている、今とても大事な場所。

昨今、起こっている世界規模の地震は、環太平洋火山帯の活性化、その背景には世界の大陸プレートが動いている状況がありますが、日本もまた、その流れでフォッサマグナの巨大断層、日本最大の断層である中央構造線が大きく揺れ動いています。

その肝となっているのが諏訪湖ですが、そこから東にある氷川神社、香取神宮、鹿島神宮は非常に重要な要の神社となっています。

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1月5日の午前11時02分。

地震警報が首都圏を中心に鳴り響いたようですが、結局は誤作動といったものの、この地震は茨城県と富山県で同時多発した不可思議な地震であり、何か今までにない動きが日本でも起こり始めています。

年末年始は、今後の地震が少し気がかりだったこともあり、年末に諏訪大社、そして年明けに氷川神社を参拝できたことはタイミング的に良かったですが、日本列島も今年は大きく揺れ動くことがあるかもしれません。