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クリスチャニア 自由の国に生きるデンマークの奇跡
内容紹介
デンマークの首都コペンハーゲンにある、世界一幸福な国の、自然で豊かな暮らし。
都会、自然、家族、仲間とつながる、あたらしい生き方
"世界で一番幸福な国として注目を集めるデンマーク。
その首都コペンハーゲンのど真ん中には、住民たちが創り上げた奇跡の国「クリスチャニア」があります。
未舗装の道に馬が歩き、放し飼いの犬と自由に走りまわる子どもたち。
森の楽園に静かな湖、川沿いに佇む独創的な家々。
みんなが心を解放して、ありのままの自分で生きられる場所。
ここには、幸せな未来をつくるヒントがあります。

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出版社からのコメント
デンマークの首都のど真ん中にある、ユートピア「クリスチャニア」。70年代の誕生から、オルタナティブな人たちを中心に世界中から注目を集め、今では一大観光スポットとして知られる存在ですが、日本ではほとんど知られていません。本書は、偶然クリスチャニアのことを知った亜里子さんと香那さんが、クリスチャニアの住人たちとの出会いを通して、クリスチャニアやその暮らしぶり、存続の秘密を描いた、美しい写真随筆集です(クリスチャニアを日本で本格的に紹介したはじめての本でもあります)。世界一幸福の国、ヒュッゲなどで欧米の注目を集めているデンマークが、今、日本でも話題になっていますが、なぜデンマーク人が幸福でいられるのか、その秘密を知りたい人にも、ぜひ読んでいただきたいです。読み終えたとき、著者の2人がデンマークから得た様々なインスピレーション、英知、ビジョンが心の中に宿り、これからの生き方のヒントが、きっと見つかるとおもいます。(編集担当)



2018年も出版社や著者の方々より、たくさんの献本を頂いております。

今年は、久しぶりに読書に励む1年にしようと年始から頂いた本を目に通して学ばせて頂いておりますが、今回ご紹介するのは、昨年末に出版された「クリスチャニア 自由の国に生きるデンマークの奇跡」という本であり、編集者の方から贈られてきたものであります。

この本が気になったのは、まず「デンマーク」が舞台であること。

ここ最近、なぜかアメリカでもヨーロッパでもなく「北欧」がキーワードとなること続いており、北欧に関係ある方とのご縁が深まったり、目につく情報の中に北欧が多く含まれていることが多いです。

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特にデンマークは、昨年にスピリットメイトのテーマで出版や講演会でもコラボしたアニ&カーステン・セノフご夫妻が、まさにデンマークご出身であり、そんなご縁からもいつか訪れてみたい国の1つとして関心を持っていました。

そして、もう1つ気になったのが「デンマークのコミュニティ」ということ。

現在、八ヶ岳を中心とした地域コミュニティについてを考え、実践している中で、世界各国のコミュニティがどんなものがあるのかは興味深いものであり、北欧デンマークのコミュニティについて興味が惹かれました。

そこで、早速本著も読ませて頂きましたが、いくつかとても参考になることがあったり、シンクロする部分もあったので、同じように北欧やデンマーク、またコミュニティなどに興味を持っている人の参考になればと思いご紹介させて頂きます。

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クリスチャニアという名前の今回ご紹介するデンマークのコミュニティは、なんとデンマークの首都コペンハーゲンのど真ん中に位置する大人650名、子供200名ほどが生活する自治区であります。

自治区。その国の領土にありながらも、完全には国の法律も適応されない独立された地域や国。

イスラエルという国家の中にあるパレスチナ自治区は、イスラエルの法律外であり、まったく違った国家であり、中国は自治区という名の下でウイグルなどの領土にある少数民族を管理しています。

ハワイのオアフ島にある自治国「ランド・オブ・アロハ」もまた、先住民がアメリカから領土の一部を取り返した自治区の一種でもあると思います。

今後、大国が分裂したり、1つの国の中にも様々な「自治区(国)」が出現してくることが予想されていますが、北欧のデンマークでは、すでに47年前、1971年からクリスチャニアという自治区が、首都のど真ん中に誕生していたのでした。

自治区といっても、閉鎖的で外界との接触を避けるクローズドのコミュニティではなく、24時間開放されて、他のデンマーク国民はもちろん、観光客も自由に出入りができる小さな町のような雰囲気です。

むしろ、コペンハーゲンではチボリ公園とクリスチャニアが二大観光地となっているようで、日本にはほとんど情報が入って来ないので認知度は低いですが、デンマークや世界では割と有名な場所のようです。

クリスチャニアは、1971年、かつて軍の兵舎だった場所をヒッピーや若者たちが占領したことからはじまったそうです。

それ以来、47年間も軍や国と衝突を繰り返しながらも一度も領土を奪われずに自治区として存続し続けてきたとか・・・。

ヒッピーが生み出した自治区らしさもあって、やはりここでも大麻(マリファナ)を巡って国とクリスチャニアでは方向性が大きく異なっています。

デンマークという国自体は、大麻は違法として管理してますが、クリスチャニア内では、普通に販売されて使用されているようです。

とはいえ、そのバイヤーはクリスチャニアの住人ではなく、外部から入ったバイヤーであり、コミュニティ敷地内で自由に販売をさせているだけで、クリスチャニアの財源になったりは一切していないそうです。

一般的な田舎の循環コミュニティという感覚よりは、都会の中にある特殊な自治区という印象が強いクリスチャニア。

ここで生活するには、家賃はなく、その代わりに18歳以上は、日本円で約35,000円のクリスチャニア税(ソサエティーマネー)を払っています。

その中で住居の補強や設備の修理費などは賄われたり、幼稚園や学校、クリニック、その他運営する施設の費用が賄われているそうです。

ただし食費や水道光熱費は別で、実費分を支払う必要はあります。

特に村長や代表者がいるわけでもなく、650名いる大人達と200名の子ども達によってコミュニティが運営されています。

この辺は、ユダヤのコミュニティ「キブツ」とも似通っており、今後のコミュニティにおいてもボスの存在を必要とするか否かは、大事な部分であると思います。

どうしても影響力が強いボスがいると、はじめは良くても独裁的になったり、宗教的になったりし、コミュニティが時代の流れに対応できずに潰れていってしまうケースが多いようにも思えます。

取りまとめるリーダー的な存在の人はいても、役職としての村長や首相みたいな存在は、次の時代には不要なのかもしれません。

都会の中にある自由で自立した世界を実現したクリスチャニア。

東京のど真ん中にも、こんな自治区が出来る日もいつかやってくるかもしれません。

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また、本著ではデンマーク内の他のコミュニティなども簡単に紹介しています。

その中の1つ「ドゥスキル・エコビレッジ(Dyssekilde village)」は、非常に興味深いコミュニティ。

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村の地図にも描かれているように、ここには「ドームハウス」がいくつも存在しているようです。

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Googleマップの衛星写真でも見ても、やはり幾何学な建築物がいくつも目立ち、実際にDyssekilde villageの写真を探すと、いくつもドームハウスの写真が出てきます。

ここは、クリスチャニアと同じ時期に生まれたコミュニティで、子どもを持つ2組みの家族と独身者3名によって立ち上げられたそうです。

「ベジタリアンで、スピリチュアルな精神性を持ちながら、環境負荷のない暮らしの実現」

それが、このコミュニティのコンセプトとして立ち上げられ、現在でも何かあると住民達がミーティングが開き、しっかり話し合いのもとで物事を決めるそうです。

その時に大事にしているポイントは3つ。

「この決定は、果たして持続可能なことなのか?」
「社会や未来に責任を持てているのか?」
「お互いを尊重し合っているか?」


そんな精神性の高いドゥスキル・エコビレッジの現在は、アーティスト達が多く暮らしているそうです。

ビレッジのエントランスには、カフェやナチュラルストアがあり、オーガニック化粧品や食品、天然酵母のパンなども買えます。

また、エコビレッジだけあって、地球環境や循環への意識も高く、排水は、柳の木だけを群生させた場所に水を通すことで、水をろ過する浄水システムを導入したり、住民がお金を出し合って設置した風車があったり、風力発電や太陽光発電など、再生可能エネルギーへの取り組みも積極的なようです。

ここもまた、デンマークでは訪れてみたい興味惹かれる場所です。

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ところで、デンマークといえば「幸福度ランキング」において2013年、2014年、2016年にも1位に輝いており、世界一幸せな国としても知られています。

日本は世界46位。その違いは一体なんなのでしょうか。

1つは、労働に対する価値観の違い。

デンマークは週37時間以内の労働という協約があり、週5日なら1日7時間、残業などもってのほかでNGとなります。

有給は年間6週間(42日)、そのため夏休みを3週間とって家族とゆったりバカンスに行きます。

そして、女性の社会進出の割合も高く、女性が政治の中枢や企業の管理職にも多く関わっており、一方で出産や育児への手当ても厚く、出産費は無料、幼稚園から大学までも無料で、子育てはデンマークや北欧が圧倒的にやりやすい環境にあります。

さらに「ゆりかごから墓場まで」という言葉もあるように、子どもや労働者だけでなく、老人の介護費用も死ぬまですべて無料。介護は民間ではなく行政が行っているそうです。

もちろん、最先端の医療もほとんどが無料。

税金は日本とは比べものにならないほど高いですが、その代わりに税金が正しく使われ、生きる上に必要なサポートは全面的に国や行政が対応してくれます。

海外に比べたら税金が安い日本。一方で安い税金でも、その税金さえろくに使われずに汚職まみれであり、世界を見ると、日本という国がどれだけ暮らしづらい国なのか、生きづらい国なのかよく見えてきます。

南半球ではニュージーランドが一番訪れたいですが、北半球では、今は北欧にとても関心を持っており、こちらもどこかでゆっくり各国を訪れてみたいと思っています。