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5年ぶり「御神渡り」 寒波で湖面の氷が隆起
 長野県の諏訪湖で2日、湖面に張った氷がせり上がり、うねるような筋が走る自然現象「御神渡り」が2013年以来、5年ぶりに確認された。

 昼夜の寒暖差で氷が膨張と収縮を繰り返してできる現象。最近の寒波の影響で隆起が進んだとみられる。高さ数十センチの比較的長い隆起が確認されており、神事を行う八剣神社の宮司らが御神渡りと認定した。

 同神社は来週にも湖面で「拝観式」を開く予定。筋が走る方向を過去の記録と照合して、今年の世相を占うという。

 この日は午前7時前から宮司らが、前日からの大雪で積雪の多い湖面を見て回り、氷の厚さや筋の方向を確かめていた。(転載終了)

ついに、2013年に出現して以来となる諏訪湖での「御神渡り」が確認されました。

5季ぶりにせり上がった神様の愛の軌跡。

この御神渡りの出現を確認するのは、古来より諏訪市にある八剱(やつるぎ)神社となります。

御神渡りが確認されると、数日後に「御神渡り神事」が八剱神社によって執り行われます。

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御渡り神事では、亀裂の入り方などを1683年から記録された御渡帳(みわたりちょう)などと照らし、その年の天候、農作物の豊作・凶作を占い、世相を予想する拝観式が行われます。

その結果は、八剱神社から諏訪大社に送られ、その後に宮内庁と気象庁に報告されます。

記録になくとも、神職による御神渡りの確認は600年以上も前から続いていると言われ、諏訪地方の歴史において御神渡りの出現は、古来よりとても重要な出来事であるようです。

八剱神社

ところで、この重要な神事を司る八剱神社とは一体どんな神社なのでしょうか。

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地図で見る限りは、諏訪市小和田という地名の街中にある小さな神社であり、御神渡り以外は、ほとんど知名度のない神社のようです。

現在は、大国主、日本武尊、応神天皇を祭神としていますが、かつて、この八剱神社は、諏訪湖に突き出していた小島である高島という場所にあり、そこで八剱大明神を祀っていたそうです。

八剱大明神とはどんな神様なのかわかりませんが、諏訪湖の御神渡りを取り仕切ってきた神社となれば、その正体は最近噂されているミシャグジ、ニギハヤヒであるのかもしれません。

なお、この高島は、軍事的・政治的に良い場所だったのか、それとも聖地であったからなのか、1590年代に高島城の建設によって島の村人全員と八剱神社も移され、そこに高島城が建てられました。

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この諏訪湖の「高島城」は、日本三大湖城の1つであります。

湖城とは、その名のとおり「湖の上に建設されたお城」であり、高島城の他に島根県松江市の松江城、滋賀県大津市の膳所城(ぜぜじょう)が日本三大湖城となります。

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今でこそ、町の中にある高島城ですが、かつての諏訪湖はもっと現在よりも広く、高島城は湖に浮かぶ城として有名だったようです。

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浮世絵にも昔の諏訪湖の様子と高島、高島城が描かれていますが、江戸時代に入ってからは、干拓によって高島城周辺の湖は埋め立てられてしまったようです。

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ところで、我々は現在の諏訪湖の姿しか知りませんが、太古の昔の諏訪湖は、今とは比較にならないほど巨大な湖であったようです。

本来、諏訪周辺は縄文遺跡が数多く噴出するエリアですが、かつて湖底だったと思われる場所には縄文遺跡が出てこないことから、古代の諏訪湖の大きさは推測されています。

下社も湖から少し離れているものの、上社などは諏訪湖からずっと離れた山の麓となっていますが、実は本来は、どちらの神社も諏訪湖のすぐ畔にあったようです。

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太古の昔の諏訪湖。どことなくイスラエルのガリラヤ湖にも似ているような・・・。

この地形を考察しないと、諏訪湖や諏訪大社に隠された神の仕掛けが解けないようにも思えます。

まずはともあれ、御神渡りが出現したので、近日中に現地を訪れてみたいと思います。