さて、仏跡を辿る釈迦の世界も終わって、ただいま大都市コルカタへ来ております。
コルカタ。
昔、学校の世界史ではカルカッタと習ったような気がしましたが、このカルカッタは、もともと「カーリカタ」という呼び名であり、これは「カーリーの町」という意味だそうです。
カーリとは、ヒンドゥー教の三神シヴァの奥さんの女神様であります。
ちなみにインドは80%がヒンドゥー教徒。
ブッダ生誕の国だけあって、仏教徒が多いかと思いきや、仏教徒は全体の1%未満とほとんどいません。
ヒンドゥー教の次に多いのが、イスラム教徒であり、13%か14%はいます。
とはいえ、インドで10%以上のシェアを誇る宗教ともなれば、その数はとんでもない数。
何せ、中国に次ぐ世界第二の人口13億人以上の国であり、10%でも日本人全体の人口と一緒の数です。
もう近い将来は中国をも上回り、爆発的な人口増加となっていますが、統計に入っていない人口がさらに数億人はいると言われ、すでに実質インドは世界一人口が多い国としても知られています。
そのインドの8割がヒンドゥー教徒となると、10億人以上の人数です。
これからもヒンドゥー教の影響は世界にますます影響を与えてくると思いますが、そのヒンドゥー教の中でも、もっとも人気があるのが、このカーリーの旦那さんであるシヴァ神。
特にコルカタでは、シヴァ神は大人気です。
日本人でも、どこかで名前は聞いたことがあるかもしれません。
このシヴァ神は、破壊の神として知られています。
「破壊の神」
どこかで聞いたことがあるかもしれません。
そう、日本なら「荒ぶる神」のスサノヲです。
ヒンドゥー教の天地創生神話が、日本のイザナミ・イザナギの創生神話と極めて似ていると以前にお伝えしました。
ヒンドゥー教における天地創造神話の乳海撹拌
それだけでなく、このシヴァ神とスサノヲもまた、いくつか類似点があります。
前述したように、1つは「破壊の神」であること。
ただ、シヴァ神もスサノヲも、単純に破壊するだけでなく、すべては創造のための破壊であります。
古いものを壊し、新たなものを創造する。
とはいえ、シヴァ神を怒らせると、はちゃめちゃに破壊されてしまうので、絶対に怒らせてはいけない神です。
この辺りは、スサノヲ=国常立尊=艮の金龍であり、日月神示などの預言書をはじめ、世の建替え、立て直しに出現する大神と似ている部分でもあります。
2つめの類似点としてのキーワードは「牛」。
シヴァ神は、牛に乗っている神様であります。
そのため、ヒンドゥー教では、牛は大変神聖な動物であり、牛肉は一切食べません。
一方のスサノヲといえば、別名「牛頭天王(ゴズテンノウ)」の異名を持ち、神社でも牛が祀られている場所が多い神様です。
スサノヲ=牛というキーワードがあるほど、牛と縁が深い日本の神様ですが、ここでもインドのシヴァ神と重なっています。
3つめは、破壊神とも近い部分がありますが、シヴァ神は暴風雨の神であり、スサノヲもまた暴風雨の神。
4つめは、シヴァは悪魔の三都を破壊し,英雄アルジュナに武器(弓)を授けましたが、スサノヲはヤマタノヲロチを退治し、それによって得た剣をアマテラスに献上しました。
5つめは、どちらも男根と関係深い神様であり、他にも偶然とは思えない一致が合計8つ以上もあると言われています。
シヴァ神=スサノヲ(艮の金神)。
シヴァ神が怒ると破壊の舞を踊り、そこで左手に持っているシヴァ神の象徴の1つである太鼓(ダマル)をドンドコ鳴らします。
太鼓=鼓(つづみ)。
シヴァの持つダマルと呼ばれるチベットなどで使われる呪術用の太鼓は、見た目はまさに日本の伝統楽器である小鼓そのもの。
スサノヲの国からシヴァの国にやってきた・・・戻ってきたシヴァの小鼓が、インドの聖地の各地で、その音の響きを伝えています。
アジアの古文書「契丹古伝」でも、出雲4500年の口伝でも、出雲族の源流はインド、スサノヲの原点は古代インドにあり、ここに世界を統一していた王スサダノミコト(スサノオ)が住んでいたとあります。
艮の金神による世の中の建替え、立て直し。
その正体は、まさにスサノヲでありシヴァ神。
世界の寿命が尽きた時、世界を破壊して次の世界創造に備える役目を持つ大神。
この節目の時代の破壊と創造を司る大神が本格的に目覚めます。
さらにまた、シヴァ神は「大麻」の神様としても知られています。
偶然にも、今回の旅の添乗員さんのお名前は大麻(オオアサ)さんと言います。
いよいよ、近い将来に大麻の封印もまた解かれるのでしょうか・・・。
世界が次の時代に進むためのキーとなるインド。
その旅は、まだ続きます。