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カオスの中にも調和あり

インドに来て感じたことの1つです。

「信号と車線は飾り」

現地ガイドが、ブッダガヤなどの地方のインドの道路事情について、こう説明していましたが、とにかくインドの交通状況は田舎も都会も基本的に超カオスです。

もう車からバイク、自転車から歩行者、おまけに犬や牛までごった返しており、それぞれが「我こそは!」と隙間があればグイグイ詰め込んで入って来るので、日本人の感覚からすると理解不能な交通状況です。

もはや生きている動物の鳴き声のように、クラクションを常に鳴り響きかせながら車やバイクは走っており、最初は慣れずに大変でしたが、今となっては夏のセミの鳴き声のように、ほとんど気にならなくなりました。

日本なら「危ない!」と鳴らすクラクションも、インドは人の横を通り過ぎる時、バイクや車を追い越す時の「後ろから通るよ!」の合図として日常茶飯事にクラクションを鳴らしており、サイドミラーなど誰も見ていないそうです。

実際に、邪魔なサイドミラーを閉じたままの車や、ミラーが割れている車、そもそもついていない車など、ほとんどミラーが機能していない車ばかりでした。

まるで、血液の中の赤血球や流れるプールのように交差点などもグチャグチャのカオスとなっていますが、それでも基本的には車同士がぶつかったり、人が巻き込まれたりもせずに流れていますし、何よりもみんな平然とその流れの中で過ごしているので、これもまた1つの調和の姿なのかなと思いました。

皆が好き勝手にやるのも、1つの調和。

ここに1人でも神経質の人が入り混じっていたら、その人も参ってしまうし、全体の流れも不調和になってしまうことでしょう。

リズムが崩れて事故も多発するかもしれません。

平穏できちんとすることだけが調和ではなく、カオスの中でも皆がカオスであれば調和であり、調和には、絶対的な形はなく、それぞれが無理しない、自分らしくいる、同じ周波数の人々が集うことに真の調和があるのだと改めて認識させられました。

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バイクの3人乗り、車はもはや何人乗っているのかもわからず、バスは屋根の上にまで乗っています。

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街中では、そこら中でなんだかわからないものを入れて、なんだかわからない料理を作っていますが、日本では立ち食いそばがあるように、お昼ご飯の時間になると、インドでは「立ち食いカレー」のお店があちこちで賑わっています。

基本的に食事はホテルやレストランが多いですが、カレーは期待通り毎食登場、それも全部美味しいです。

カレーやスパイス好きの人にとっては天国のような場所です。

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屋根や壁にペタペタ張り付いている物体は、牛糞とわらを混ぜたもの。

インドでは牛糞は、貴重な日用品。

この牛糞は火をつける時の燃料となり、料理などの煮炊きに使います。よく燃えて火むらが少なく、しかも長くもつという優れものであるそうです。

おまけに壁に貼っておくと虫除けにもなり、牛糞を生活知恵で有効活用しています。

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インドの子供達は、とっても可愛い。

でも、観光客が近づくと彼らは物乞いとなってお金をせがんできます。

自分の子供と同じくらいの子供達、もっと小さな子供達が物乞いをしなければならない世界。

外国では決して珍しい光景ではありませんが、1つの国の中でも大きな貧富の差、世界の国々における貧富の差など、これからの地球において、真剣に考えていかないといけない課題はまだまだ山積みです。

とはいえ、先進国であれ、日本であれ、お金の世界に生き、お金の世界に振り回されている間は、形は違えど、我々もまた物乞い。

早く世界中の誰もが、お金にとらわれず、地球人としての自覚の中、自分のやりたいこと、役割に専念できる時代を創りたいものです。