待ちに待った石川県羽咋市の「自然栽培米」が八ヶ岳に。
UFOメッカの町、石川県羽咋市(はくいし)。
「ローマ法王に米を食べさせた男」で知られるスーパー公務員の高野誠鮮さんの神子原米でも有名です。
天下泰平ブログ《ルーツを辿る旅。神の子の「神子原」と石川県羽咋市》
うちの母親の生まれ故郷であり、自分自身のルーツの1つでもある羽咋市は、UFOの町おこしやローマ法王へのお米献上だけでなく、実は
「JAが自然栽培米を販売する自治体」
としても非常に話題になっています。
JA。いわゆる農協が自然栽培のお米を販売する。
JAといえば、現代の農業を“ダメ”にしてしまった三種の神器
「大型機械」
「農薬」
「化学肥料」
の3つを販売するのが専門の組織であり、さらに今となっては金融業をはじめ、農業とはかけ離れたところで様々な事業運営をしています。
その農協(JA)が、日本の原点の原点である農業のお米に立ち返るだけでなく、なんと自分たちの資金源の1つである農薬や化学肥料に頼らない、無農薬、無化学肥料の自然栽培米を育て、販売する。
お金目的で考えた場合、今の医療ビジネスと同じで農家(農地)も
「化学肥料と農薬で薬漬け」
にするのが、簡単にお金儲けをするビジネスモデルですが、そこに命の循環もなく、日本の農業の未来の危機を感じて反旗を翻したのが、石川県羽咋市の「JAはくい」。
全国に先駆けて、JAが率先して、契約農家を募って自然栽培のお米を栽培し、自ら販売しています。
きっかけは、2010年、羽咋市役所職員だった高野誠鮮さんが、あの「奇跡のリンゴ」の木村さんを羽咋市に呼んで1000人規模の講演会をやった時。
その直前、ある1人のJA職員が、今のJAの体制に疑問を持ち、また子供達の未来を考えた際に大きな意識転換が起こっていました。
今回、八ヶ岳にも自らお米を運んできて下さった粟木課長。
「このままでは、JAの将来もないし、日本もダメになる」
「自分の娘にそんな未来の日本を引き継げない」
「JAは本業である農産業に回帰し、日本の農業を支えていく必要がある」
こうして周囲に理解者もない中、1人でどうしたら良いか方向性を模索している中で本屋で出会ったのが
「奇跡のリンゴ」
の本。
「これだ!」
この本に衝撃を受け、木村さんの自然栽培に未来を感じた矢先に、なんと、その木村さんが自分の町にやってきて、講演をするというシンクロ。
そこでJA内に呼びかけ、JA職員たち大勢が、この木村さんの講演会に参加したそうです。
そして、この講演会をきっかけに、役所(高野誠鮮さん)、JA、農家が三位一体となり、高野さんの働きかけもあって、なんと木村さんが、JAと提携して自然栽培米の指導講師として羽咋市に訪れるようになったのでした。
こうして、木村さんの自然栽培米の塾が、羽咋市で開かれるようになり、全国から参加者が集って、木村式の自然栽培を学びはじめました。
今でこそ木村さん本人は参加してませんが、それが2019年の今も根付いて続いています。
そして、羽咋市は、自然栽培の学びの場となるだけでなく、地元農家も自然栽培のお米を実践するようになり、最初は数軒の農家であったのが、今は40件近い農家が自然栽培米を作っており、
「年間40トン以上も自然栽培米のお米」
を栽培するほど、全国有数の自然栽培米の産地(聖地)となったのでした。
最初は販売に苦戦していたのが、徐々に徐々に時代の流れとともに話題となり、今はなかなか手に入らない貴重なブランド米として君臨しています。
白米5kg、5940円。
決して安くないお米ですが、JAはほとんど利益を取らず、関わっている農家へ多くを還元し、着々と地元の自然栽培農家を育てています。
やつはもまた、JAはくいさんからお声がけいただき、今後の販路拡大の一環としてサポートするお役目をいただき、今回わずか1トンだけですが、今年の新米(白米)を入荷することができました。
JAが味方となった自然栽培米は、これまた通常の自然栽培米とは一味も二味も違う、とってもスペシャルなもの。
「JAが自家採取(8代目)したお米で、自然栽培専用ライスセンターを持ち、JAが自然栽培米の種から玄米までを一元管理している」
「農産物検査法に基づいて検査を行っている」
「石抜き器、色彩選別機でカメムシや雑草による品質低下を防いでいる」
このように、JAが持つ最新機器やテクノロジーで、品質管理を万全にして、より安心・安全なものでクオリティも保っています。
八ヶ岳でも、毎年お米を作っており、自分たちも自然栽培米なので、よく「自然なお米の味」は理解しているつもりですが、JAはくいの自然栽培米は、もう完璧と言っても良いほど、本当のお米の味で、とても美味しいです。
八ヶ岳はササニシキですが、羽咋はコシヒカリ。
こんな力強く、一粒一粒が生きているコシヒカリは初めてであり、まずは自分たちが欲しいほど。
とはいえ、少しでもお裾分けできればと思いますので、まずは一度ご賞味いただけたらと思います。
何もなければ良いですが、これから先の日本、世の中において、様々な意味で主食の確保は必須のもの。
1つは、やはり食糧危機。
食糧危機は、天候不順から環境汚染などの要因だけでなく、金融危機においてももたらさせるもの。
そして、三種の神器が蔓延している日本の農業において、品質という意味では、すでに安全な食がない食糧危機であり、自然栽培で安全に管理された主食を手にすることは、健康生活においても欠かせないものとなります。
自分たちで栽培する以前より、自分も主食であるお米だけは、東京にいた頃から自然栽培で安全なものを必ず選んでいました。
「毎日食べるものだから、少しでも安いもの」
ではなく
「毎日食べるものだから、少しでも安全なもの」
という価値観が大切だと思います。
特に子供達には、小さな頃から、本来の日本の自然なお米の味、波動を感じて育って欲しいもの。
やつはの農業も、今後は少しでもお分けできるほど、生産を増やせていけたらと思いますが、1つの農家が自然栽培で生産量を増やすのは限界があり、そう言った中で、地域で自然栽培を守り、育てている羽咋市は、今の時代に非常に大事な存在。
自然栽培米のネックポイントは、本当に手間暇かかるので、個々の単独農家では生産量が少なく、一般市場にはほとんど出回っていないことです。
ちなみに有機栽培米と自然栽培米では、雲泥の差があると言って良いほど違うものであり、有機栽培米は、種類にもよりますが、動物性を含めた様々な肥料が入って、逆に有害性のあるものもあります。
自然栽培米は、もう名前の通り、何も一切加えないオーガニックよりナチュラルなもの。
これを1つの地域が、年間数十トンも大量生産できたのは、本当に奇跡のようなもの。
この活動を全面的に支援していきたいですし、自然栽培で成功したJA、自治体の先進モデルとして、全国の自治体が真似して、日本の農業、食が大きく変化していくことを期待しております。
食べることで応援もできますので、是非とも自然栽培で特定のこだわりがなければ、羽咋市のお米を選んでいただけたらと思います。
《はくい式自然栽培米 白米5㎏》(200袋限定)
価格 : 5,940円(税込)
日本に化学肥料が最初に入ったのは、明治の中頃とか。
考えて見れば、それ以前は化学肥料も農薬もない、自然栽培が当たり前の農業であったのが、今では自然栽培が特別なものに。
近い将来、オーガニックや自然栽培という言葉が消える社会となることを願っております。