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出エジプトで6度目のイスラエル入り。

そして同じく6度目となる、イスラエルツアーで欠かせないスーパーガイドのバラ(榊原)さん。

イスラエル在住48年、誰よりもイスラエルに精通しているユダヤ人魂を持ったヤマトの侍です。

「イスラエルにお前の希望はあるよ」

今から50年近く前、銀座の街で生きる希望を失っていた若き頃のバラさんに、突如として内なる声のメッセージが聴こえてきたそうです。

その声に従い、イスラエルのどこに行くのか、その後どうするかも一切考えず、そのまま貨物船に乗って1ヶ月かけてイスラエルへの片道切符の旅へ。

故郷、日本も捨てて、家族や仲間ともサヨナラ。

こうして流れ着いたイスラエルで、当時では想像もつかなかった希望に満ち溢れたバラさんの第二の人生が始まったのでした。

おかげ様で半世紀ほど経った今、自分もバラさんとのご縁でイスラエルへ訪れることができ、この地を訪れることで自分自身もまた新たな人生のステージが始まり、ユダヤとも縁が深い多くの方々をイスラエルの地へ導く役割を頂いております。

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今回イスラエルへ降り立ち、最初に向かったのは「誓い(シェバ)の井戸(ベエル)」という意味の都市ベエルシェバ。

ここは旧約聖書の創世記に出てくる「信仰の父」とも呼ばれるアブラハムと非常にゆかりのある地域です。

2000年前はイエスキリスト、3300年前はモーセ、ユダヤ人には歴史に名を残すスーパーヒーローや有名人がたくさんいますが、その中でもイスラエルの原点にあるのは、4000年前のアブラハム。

このアブラハムから、今の地球社会の信仰、宗教世界が始まっています。

世界の半数の人々が信仰する、キリスト教、イスラム教、そしてユダヤ教の三大宗教は、すべてアブラハムの2人の息子、イサクとイシュマエルの子孫が生み出してます。

「あなたは、あなたの生まれ故郷、あなたの父の家を出て、わたしが示す地へ行きなさい。
そうすれば、わたしはあなたを大いなる国民とし、あなたを祝福し、あなたの名を大いなるものとしよう。
あなたの名は祝福となる。
あなたを祝福する者をわたしは祝福し、あなたをのろう者をわたしはのろう。
地上の全ての民族は、あなたによって祝福される。

— 旧約聖書『創世記』12:1-3」

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現在のイラク近郊、古代シュメール人のウルという街にいたアブラハムは、突如としてご神託によって故郷を出て、行くあてもない流浪の旅へと出させられます。

まるで50年前のバラさんのように。

こうしてたどり着いた、また神なる存在から与えられた約束の地「カナン」こそがイスラエルの地。

神のお告げの通り、ユダヤ人はアブラハムからモーセ、ダビデ王、イエスと偉大なる預言者や指導者を世に輩出し、アブラハムは4000年後の今、宗教文明のすべての父なる存在となりました。

そのアブラハムが約束の地カナンにおいて、この地に根を下ろすために最初にしたのが、人間が生きるに必要なすべての大元である「水」を手に入れること。

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砂漠の中から生命の水を求め、井戸を掘り出したことからすべてが始まりました。

この井戸は周囲の王国にも狙われるほど重要な井戸として注目されてましたが、アブラハムは常に争わず、この井戸で平和的に周囲の国や民族と調和する道を選び、その事から「誓いの井戸」というベエルシェバの名がついています。

ここからアブラハムのすべて、今の宗教文明も始まっています。

1948年に再建されたイスラエルは、周囲のアラブ諸国と度重なる戦争を繰り返すことになり、その中でも最大の敵国だったのがエジプト。

ところが1979年に中東諸国とは初めて、イスラエルとエジプトは平和条約を締結する画期的な出来事がありました。

それは、ある時に突然当時のエジプト大統領アンワル・アッ=サーダートがベエルシェバを訪れたことからすべては始まったそうです。

イスラム教のエジプトもユダヤ教のイスラエルも、元を辿れば同じ父であるアブラハムに行き着くもの。

かつて父なるアブラハムは、4000年前にこのベエルシェバにて平和の誓いを立てたから、今の我々エジプトもまた、この地で平和の誓いを立てたいと。

こうして犬猿の仲であったエジプトとイスラエルは、当時ではあり得ない平和条約を結ぶことに。

エジプトから出てきたばかりで、両国を結ぶ大事な聖地を最初に訪れることになったのは、とても感慨深いものでした。